2019年7月4日、SE7EN(セブン)の2019年 日本活動の第一弾 『SE7EN LIVE TOUR IN JAPAN 7+7 』 東京公演が Zepp Tokyoにて開催された。
SE7ENは 韓国では2003年『와줘 (来てくれ)』でデビューし、あっという間にトップスター軍に肩を並べた。
日本においては2005年2月、シングル『光』でデビューして以降、今年2019年で活動14年目を迎えた。 公演タイトルの7+7 は、自身の名前 SE7ENにちなんで14年という年月を7+7 =14年と 7に意味付けた。 現在では広く愛されているK-POPだが、それを日本で浸透させた先駆者の一人であり、日本での活動を始めて14年経ってもZepp Tokyoを満杯にする程の人気を保持している。そんなSE7ENの 東京公演がついにスタートした。
生バンドHEA7ENの演奏が流れる中、ステージ後方の扉が開き、白く輝く光に包まれたSE7ENが姿を見せると とても大きな歓声が上がった。
「Tokyo! Make some noise!!! (東京!みんな騒げ!!!)」
と 最初からファンを煽る。 このLIVEへの意気込みの強さを感じる。
『GIVE IT TO ME(KR)』 (※ KR=Korea Ver. の略)『ALL NIGHT LONG(KR)』と 最初から飛ばしていく。 ダンサブルナンバーが続く中、ちょっと愛嬌のあるダンスを見せ ニヤっと微笑むSE7ENに 黄色い声が上がる。
「皆さん、コンニ コンニ~!(※SE7EN語で こんにちは)元気? 久しぶりだねぇ。 今日はいろんなことを準備したからね。 こんなに沢山の人が来てくれて本当に嬉しい。ありがとうございます。」
と、本当に嬉しそうに会場を見渡しながら挨拶。
そのまま 『STYLE (JP)』 (※JP=Japanese Ver.の略)、続いて 『Girl Friend(KR)』では 後ろを向いて自分のお尻を撫でるセクシーなダンスを見せたり、客席に降りて一人のファンの手をとり見つめながら歌うなど、ファンを とことん惑わせる。
5曲目の『LA・LA・LA(KR)』をしっとりと歌い終わると、汗をふきながら
「楽しんでる? 今日オープニングから(※ダンスナンバー続きで)走って来て(笑) すごく暑い夏だね! 今日新しいペンライトが出たけど。(※この日 新しく SE7ENのキャラクターでもある ブンブンの形のペンライトが販売された) 今までの7棒(セブン棒=7の形をしたSE7ENオリジナルペンライト)とか、沢山の色があって… 色が…バラバラになってる~(笑)」
とちょっと毒舌気味のトークも ファンと14年連れ添って来たからこそ。 ファンとSE7ENとの最高の関係が伝わってくる。
「今、テンションが上がってる!オープニングで盛り上がって 『ああ、生きてるなぁ~♡』って気になりました(笑) 次の曲…今 暑い夏で、本当に合わないんですけど…(笑)」
そう紹介すると、ステージ左に置かれた黒いソファーに腰掛けながら、日本初披露曲『COLD(KR)』を歌った。
ここで 今回のライブのリハーサル風景の映像が流れた。
「今回のチャレンジは ピアノです。 まだまだ始めたばかりで披露するのは早いかなと思ったけど、早く皆さんに聞かせたくて。 超緊張したけど頑張って練習したけど、間違うかもだけど(笑)」
そんなコメントがスクリーンに流れたあと 白いジャケット黒いパンツ姿でSE7ENがステージに登場した。ステージ中央に置かれたグランドピアノの横に立ち 気持ちを落ち着けるためなのか深々とお辞儀をした。
ピアノが弾きにくいと感じたのか、ジャケットを脱ぎ丁寧にたたんだものの、落ち着かないのか再度ジャケットを持ち上げ、マイクスタンドにかけ直すなど、いつものSE7ENらしからぬソワソワぶり。
気持ちを落ち着け、深呼吸をすると 『I Hope It’s You(KR)』を弾き語りでじっくりと聞かせた。
弾き始めた瞬間、客席からは大きな歓声が上がった。
この曲の優しさとSE7ENの奏でる温かいピアノの音色が相絡まり、ファンを大きな感動に導き、歌い終わると、割れんばかりの歓声と拍手がしばらく鳴り止まなかった。 プレッシャーと緊張から解放され、やっとホッとしたSE7EN。
「僕 (韓国で)デビューしてから 17年になるんですが、一番緊張した瞬間だと思います(笑) 練習の時はもっと余裕があって間違わなかったのになぁ… ステージって本当に難しいですねぇ。オープニングからずっと踊って歌って…。ピアノの前に座って…。ホントに、なんか…ホントに…。ちょっとね…まちがっ…ちゃったところが、あってね…。」
と、いつも堂々としているSE7ENだが、この瞬間はまるで子供のよう。 弾き終わった安堵感以上に、 リハーサルよりもうまく弾けなかった悔しさがふつふつと沸き起こったようで 気持ちが交錯している様子。 いつも堪能な日本語も珍しく しどろまどろ。 そんな姿のSE7ENが、ファンには たまらなく可愛いく愛おしく感じられる。
「あ~、もっとうまく弾きたかったのに!! 今日DVDだって撮ってるのにぃ~~!」
と、どんどん悔しさが増してきたSE7EN。
「今、弾いて指がだいぶ柔らかくなったから。 さっきちょっと間違えちゃったオープニング部分をもう一回やります!」
さすがSE7EN。 妥協は出来ないようだ。 ほんのわずかなミスがどうしても納得出来ない様子。
「ここのオープニングをもう一回弾きます!」
そう言って 本当に再挑戦。 今度は全く間違うこともなく流れるような美しいメロディを披露し、大喝采を浴びた。
今年の目標として ピアノを選んだSE7EN。 有言実行、2月末から始め、わずかな期間でここまで仕上げたSE7ENには頭が下がる。 今後はピアノでの新曲作りにチャレンジしたいそうだ。
『COME BACK TO ME(KR)』も 弾き語りで聞かせた。 この曲もSE7ENは沢山練習したそうだ。 ピアノの音とSE7ENの甘い声が絡まり、この曲のせつなさが胸につきささる。
ピアノ曲を全て終え、
「やっぱり難しいですね。 今回のライブを準備しながら毎日悩みました。 今日の朝までずっと練習してたのに…。 もっとうまく出来たら良かったのになぁ。」
とにかく向上心に溢れるSE7ENだからこそ、今もこれだけの人を感動させられるのだろう。
「新しいことへの挑戦として、髪の毛も金髪にしてみました。 でもね…SNSにUPしたら…3人くらいの人が なんで?って書いてた(笑)」
どうやらSE7ENはファンの反応が気になって、しっかり意見をチェックした様子。
客席にも 「いやだ~!」と言うファンを見つけ、
「え、なんで? 金髪、キライなのかなぁ?(笑) 好きじゃなくても…やっちゃったからさ(笑)」
SE7ENが 「14年間 変わらず・・・」と言わなくてはいけない表現を 間違えて「14年間 あい変わらず」と言ってしまうと、会場のファンたちは 一斉に 「違う!変わらず!!」と 日本語の先生となってSE7ENを厳しく指導。 14年越しの つきあいのファンとSE7ENは 思ったことも お互いに言える仲。
14年間応援してくれたことに 心から感謝し、これからも頑張る意欲を伝え、『Story Of My Life(JP)』 、『Through The Night(JP)』、そしてファンキーなサウンドが心地よい『JACKPOT(JP)』と 3曲続けた。 ステージを左右に頻繁に動き、ファンたちにできるだけ近く見えるように心がけていた。
「こんなに踊ったのは今年初めて(笑)」
SE7ENの乱れる息遣いもセクシーで ファンから歓声があがっていた。
今回のLIVEのために募集した”曲の人気投票”でポイントの高かったバラード曲『ケンチャヌンコンジ(KR)』を椅子に座り熱唱した。
続くバラード『Last of Diary(JP)』 でも せつない別れの場面をじっくり歌い上げた。
SE7ENは一旦ステージを去り、バンド“HEA7EN”と ダンサーたちが 各々の魅力を少し披露した。
黒のライダースジャケットと、スキニーパンツにチェンジしたSE7EN。 ダンサーと共に楽しそうに『Crazy(KR)』そして 『IKNOW(KR)』を歌った。 途中、ダンサーがSE7ENをリフトUP。また、アクロバティックなフリーズを見せたり、RAPのリリックを聞かせながら客席への階段をおりたり…。 ニューアレンジで聞かせたこの曲と、様々なパフォーマンスで とにかくファンを興奮の頂点にいざなっていく。
ダンスナンバー続きだが、SE7ENのエンジンは止まらない。
『No.7 (JP)』 の振り付けをSE7ENと一緒に踊るファン。 『SOMEBODY ELSE(JP)』と飛ばし続ける。
ステージ中央に立ち 『君が好きだよ(JP)』を ピアノの伴奏でしっとりと歌い始めた。 SE7ENの声で語られる愛の言葉はたまらない。 バラード調から曲の途中でロック調に変化させ、愛を感じたときの生き生きとした様子を力強く伝えた。 歌いながら客席に入り、ファンに近寄り、愛の気持ちを歌った。
「客席におりたら、なんか…良かった(笑) 久しぶりの顔もいっぱいいたし、韓国から来たかたもいたし。 今回のライブ、準備期間も楽しかったし、ステージでは歌って踊って弾いて(笑) 忘れられない思い出が また一つ作れました。 ありがとうございます。 これからももっと頑張って行きますので、応援してください。」
最後の曲 ダンサブルナンバー 『BETTER TOGETHER(JP)』を歌うとステージをあとにした。
アンコールの声とクラップがどんどん大きくなっていく。 ファンの興奮は止まらない。
SE7ENのファンはとにかく一生懸命声を出してライブ中、ずっとパワーとエールを送り続ける。
再びステージに登場したSE7EN。 アダルトなムードで『GIVE IT TO ME -Acoustic Ver- (KR)』を歌い始めた。 曲の途中からはファンキーでパワフルにアレンジが変化。 曲の進行と共にセクシーなSE7ENからパワフルなSE7ENに変化していく。 大人の洒落たゴージャスなライブ。 贅沢な時間はいよいよラストを迎えた。
「大阪、名古屋でもライブをやって このツアーが終わったら新しい曲を作って…。 また早く戻って来られるように準備しますので 待っててね。 すぐ戻りますから!! 暑い夏はゆっくり、元気で幸せで過ごしてね。」
ラストナンバーは 『PASSION (KR)』 バンドのサウンド、そしてコーラスのパワフルなハモりがますます興奮を煽る。 そして “SE7EN倒立”は見事にフリーズをキメ、美しい形を見せた。ファンに絶頂感を与え、また会いたい気持ちを増幅させ、ステージをあとにした。
韓国でデビューして17年、日本では14年。 ひたすら前を向いて走り続けたSE7EN。 このキャリア、当然ながらその分 年齢も増しているが、全くそんなことを感じさせない。 2時間超の公演を 歌い、踊り、語り、弾き… 。 全てにおいてファンを惹きつけ、心を掴んで離さない。 ほとんど踊りっぱなし、エネルギッシュなライブは今も全く変わらない。 いや、むしろますますパワーアップしている。 最高のエンターテイナーぶりを今回も見せつけた。 一流のアーティストとはどういうものなのか、見せてくれた。
Text : Chizuru Otsuka
Photo : オフィシャル提供
【公演概要】
「SE7EN LIVE TOUR IN JAPAN 7+7」
・東京公演
2019年7月4日(木)
18時開場 19時開演
会場:Zepp Tokyo
・大阪公演
2019年7月6日(土)
17時開場 18時開演
会場 :Zepp Osaka Bayside
・名古屋公演
2019年7月7日(日)
12時開場 13時開演
会場 :Zepp Nagoya
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