2014年、 韓国の大学路(テハンノ)にて初上演されたヒューマンコメディ・バディミュージカル 『マイ・バケットリスト』。 何度も再演され、韓国文化芸術委員会の‘優秀創作ミュージカル海外共同製作作品’、そして 韓国健増進開発院 ‘生命尊重創作ミュージカル’ に選定されるなど、幅広い支持を得て来た人気作品だ。
――― この世の中には 自分の居場所がないと感じ 死ぬことさえ考える不良少年 カング
――― 余命宣告を受け、日を追うごとに 生への渇望を強くする少年 ヘギ
正反対の2人が出会い、ヘギの命尽きるまで ヘギが作成したバケットリスト(死ぬまでに絶対にしたいこと)100個を、一緒に1つずつ実行していく。 丁寧に、そしてテンポよく描かれたその過程から、友情の大切さや命の尊さについて人々の心に強く訴えかける。
『マイ・バケットリスト』は、2017年に日本でも初上演され、 以降、再演を繰り返すたび、人気のK-POPアーティストや日本の俳優陣が出演し、大きな感動を届けて来た。 心に響くストーリーに加え、美しい楽曲の数々に心打たれた人々からは、絶えず再演を熱望する声が多く寄せられる。 そんな長きに渡って愛され続けて来たこの作品が2024年5月3日(金・祝)~5月6日(月・祝)浅草花劇場にて再上演される!!

不良少年カング役はトリプルキャスト。 大国男児のリーダーとして活躍し、今年1月に6年ぶりに開催した日本公演にて歌声を披露し多くのファンに感動を与えたMikaL。 CROSSGENE出身、抜群の歌唱力と演技力を誇り今回の『マイ・バケットリスト』で日本公演出演6回目となる キム・ヨンソク。 Apeaceのメンバーとしての活動を終え、現在は日本で数々のLIVEや舞台、ミュージカルなどに出演、今春からは新に「新世界 NewWorld」のメンバーとしての活動を開始したキム・ワンチョル。



また余命宣告された少年ヘギ役にはダブルキャストで、ミュージカル『テニスの王子様』でデビューし、歌やダンスなどのパフォーマンス力を活かし数多くの舞台に出演するなど確かな演技力を誇る加藤良輔と、日本でも絶大な人気を誇るSUPERNOVA・超新星でのアーティスト活動に加え、流暢な日本語を活かし俳優として舞台・ミュージカルにも多数出演しているグァンス。


今回、連日熱い稽古が繰り返される稽古場の取材(撮影) および ミニインタビューを実施させていただいた。
取材した日は MikaLと加藤良輔のペア、 そして ワンチョルとグァンスのペア、2組の通し稽古と、ヨンソクによる指導が行われた。
自分の番では無い時も真剣に稽古を見つめ、1つでも多くのことを吸収しようとしているキャストたち。 他のキャストの演技を見ながら、自分も一緒にからだを動かしたり歌を口ずさんだり、台本に何かを書き込む姿が見られた。 『マイ・バケットリスト』出演6回目、カング役もヘギ役も経験したキム・ヨンソクは、キャストたちの動きを見ながら、移動やセリフのタイミング、振り付けなど細部にわたって的確にアドバイスを行い、キャストたちからとても頼りにされていた。

余命宣告を受けたヘギの強く生きようとする気持ちに反して肉体はどんどん弱っていく様や、周りに振り返ってほしいがために繰り返した愚行によって家族や仲間に見放されたカングの苦しむ様子。 大きな悩みを抱える二人について、キャストたちは演じながらどんどん理解を深め、感情移入し目に涙を浮かべて演じる姿も見られた。振りつけを何度も何度も繰り返し練習するキャストなど、白熱した稽古風景がそこにはあった。 通し稽古が終わると、色々な指示やアドバイスに熱心に耳を傾け、休憩すること無く練習を続けていた。 また、ちょっとアドリブを入れてもOKな場面では、各バディ、瞬時にひらめいたアイディアで演じ、稽古場を和ませていた。

今回のミニインタビューは稽古時間の関係上、2チームに分けて行った。 1チーム目は ヘギ役の加藤良輔、カング役のMikaL、キム・ヨンソクの3名。 2チーム目はヘギ役のグァンス(SUPERNOVA・超新星)と、カング役のキム・ワンチョル(新世界 New World)。 5人がどれほど『マイ・バケットリスト』という作品を愛し、傾倒しているか、短いインタビューの中からも感じ取れるはずだ。 全キャストの思いを感じてほしい。

★インタビュー① 加藤良輔、MikaL、キム・ヨンソク

■強そうに見えて内面はとても弱いカング、 逆に 外見は弱そうに見えて、心は強いヘギ。 演じてみて、ご自身と似ている部分、違う部分は?
加藤良輔:う~ん、半分ずつくらいかなぁ? 僕の中にヘギの要素もあるけど、ヘギほどは弱く無いし….。 僕の中に、カングほどではないけれど強い部分もあるかなぁとも思うし。 この前の稽古で自分の中から出てくる感情で演じたら「ヘギは、それだとちょっと強すぎるかな」ってアドバイスを受けました。 今は自分の中から湧き出る感情とヘギのキャラクターのバランスをうまくとるように考えながら作っている段階です。 だから僕の中には半々があるかなって思っています。
キム・ヨンソク:今度上演する時はカング役をやってみたら?
加藤良輔:それはもちろん興味はあるんだけど…。今はもうヘギでいっぱいいっぱい(笑)
MikaL:いっぱいいっぱいなの、 わかるよぉおお、それ~~!同じく!
キム・ヨンソク:僕は正直、カングと僕は同じ人だと思います。 僕は不良ではないけど、 内面が弱くて、悲しい映画やドラマを観て一人で泣いたり、最近は音楽を聴いても泣く時があったり….。 でも、周りの人たちには、僕は強い人に見えるみたいです。 カングも見た目は強いけれど心は弱くて、そういう部分は僕とピッタリ一致してるんじゃないかなぁって思っています。
MikaL: 僕は… 過去の僕はカングと似ているかなって思うんですが、カングは心が弱いじゃないですか? でも、昔の僕は、心は弱くなかった。 さっきヨンソクが言っていたみたいに、泣くことも無かったですし。 僕は昔、グループのリーダーをやっていたこともあって、「僕が崩れちゃいけない」っていつも思っていたんです。 だから心を強く持っていたし、見た目も強かったと思います。 今は役の為に金髪になって強めな雰囲気になっていますが、実はちょっと自分の中にヘギの姿や心と似たような部分もあるかなって思っています。 弱くは無いけれど…。 強がっていても、時に泣いたりせつなくなったり….。 でも、自分なりの強さはちゃんとあって、「何があっても崩れないぞ」っていう意識は今も持っています。 だからカング・ヘギ どちらに対しても理解が出来る。 でも、今はカングのことでいっぱいで(笑)ヘギのような強い心はあとでもいいって(笑) とにかく今、必死にカングを頑張っています。

■正直言うと、実はどちらの役がやりたかったですか?
MikaL:僕はカングです(笑)久しぶりのミュージカル挑戦だし、 ヘギはまだ無理かなって。
加藤良輔:僕も自分の役、ヘギかな?
ヨンソク:僕は(過去の公演で)カング役も ヘギ役もやったんですが。 似合うのはカングだけど、チャンスがあれば もう一回ヘギをやってみたいですね。
―――――― Wでやってみたらどうです??
キム・ヨンソク:はいっ??? (笑)
MikaL:そうそう!一人で 半分カング、半分ヘギのヘアメイクや衣装にして!(笑)
加藤良輔:いいねぇ、それ~(笑)
キム・ヨンソク:ずっと横顔でこっち側はカングで、こっち側はヘギで??(笑)いや~、なんでよっ!(笑) 今度は演出は無理だけど、援助くらいの立場でも参加してみたいですね。

■今回のミュージカルから、一番伝えたいことは?
キム・ヨンソク:伝えたいことは全てセリフの中にあると思いますね。 この『マイ・バケットリスト』は セリフの1つ1つが完璧なんです。 例えば「生きるということは悪くないことなんだ」って言うのがあって。
MikaL:今、その言葉を聞いただけでも泣きそうになる。
キム・ヨンソク:ストーリーの最初からずっと「生きるということは悪くないことだよ」ってヘギが教えたりアピールしたりするんです。 そのことにカングが少しずつ気づいて、最後の「生きるということは悪くないことだってヘギが教えてくれた。」っていうところにつながっていく。 皆さんもこの作品を観て、やってみたいこと、チャレンジしたいことなどを前向きにやってみてほしいって思うんです。心配はいらない!「生きるって最高!」っていう気持ちで。勇気を持って。
加藤良輔:そうだね。 バケットリストを作って色々やってみるといいよね。 僕は『生きる』ということ以外、『友達』っていうのも大事なキーワードだと思っています。 普段生きていて、「オレたち友達だよな。」とか、あまり言わないじゃないですか?でも、 お互い、独りぼっちだった二人がヘギの病気をきっかけに一緒になって、最初は「なんだよ。」って思っていた二人が最後はあんな風に終わる。 もちろん最終的には『生きる』 ってことにつながるんだけど、ひとりでは生きていけない、誰か支えになる人がそばにいることの大切さを お互い気づくことが出来た、そういう『友情』や『絆』もこの話が伝えたいことなんじゃないかなって思っています。 最初のほうで、二人の間で序列を作ろうとする場面があるんですが、その時「いや、友達!」って、二人の関係には序列は無いっていう場面があるんです。これってあまり日常では言わないけど、すごく素敵な言葉だなって僕は思ったんです。
MikaL:僕も二人と全く同じ考えですね。 セリフの1つ1つに伝えたいことが込められているんです。

■「やるべきこと」 ではなく 「やりたいこと」を 書いてトライしてみるのが バケットリストです。皆さんのバケットリストを 頭に浮かんだまま、おしえてください。
①行ってみたい場所は?
MikaL:アメリカ! 一回も行ったことが無いから。
キム・ヨンソク:江の島!(笑) 行ったことが無い!(笑)
加藤良輔:僕は 韓国!(笑)

②勉強してみたいことは?
MikaL:今、エレキギターを練習しようと思っています。
キム・ヨンソク:日本語!一日単語、50個覚える。(← ※ヨンソクさんは、すでに日本語は完璧です)
加藤良輔:僕はダンス! 今でも好きですけど、習ったことない所に行って習ってみたいですね。
③会ってみたい人は?
MikaL:Queen のフレディ・マーキュリー
キム・ヨンソク:菅田将暉さん。 演技も出来るし、歌も出来るし、エンターテインメントとして本当に完璧!
加藤良輔:MAX! 実は僕、MAXに憧れてこの世界に入ったんです。 仕事で会ったことはあるんですけれど、死ぬまでにもう一回MAXの4人に会いたいですね。
キム・ヨンソク:ダンスグループ? 日本の?
加藤良輔:そうそう。 沖縄アクターズスクール出身で、日本のダンスボーカルグループの先駆けみたいな存在の女性4人組。
④挑戦してみたいことは?
MikaL:大きいのはいっぱいあるんですけど、小さいことから…まず、英語に挑戦したいですね。 外国でもライブとかやってみたいので英語力も必要じゃないかなって思ってて。
加藤良輔:海外留学!絶対僕、そういうのは出来ないタイプなので、かなりのチャレンジかな(笑)
キム・ヨンソク:JLPT(日本語能力試験)! でもこれって一回受かっても、有効期間があって、また試験を受けないといけないらしいんですよね。

■今度は、それぞれにお伺いします。
★加藤良輔さんへ➡今回、唯一の日本人キャストです。加藤さんは 韓国ドラマやK-POPなど 韓国に関するものを御覧になったりしますか?

加藤良輔:僕はK-POPが大好きなんです! 実は今回のキャストの皆さんのことは音楽を通して前からよく知ってたんです。 MikaLが所属していた大国男児も聴いてたし、グァンスくんの超新星も結構聴いてたし….。 ホント、好きでよく歌ったりしていました。 今回みんなにそのことを伝えたら驚いてました(笑) 最近のK-POPは新しいグループが増え過ぎちゃって、よくわからないんですけれどね(笑)でもセリフに出てくる IVE とか、音楽配信サイトで1曲DLしてました!
―――――韓国へいらっしゃったことは?
加藤良輔:無いんですよ~。
MikaL :来て来て! 今回誘う!ガイドするから!
ヨンソク:そうそう、来てよ!いま丁度いい時期だし。ソウルだったらいつでもどこでも、是非!
加藤良輔:いや、それ絶対行くわ!!
★MikaLさんへ➡ 最近、日本での活動を再開されて間もなくのミュージカル出演ですが、オファーを受けてすぐに出演しようと思いましたか? それとも悩みましたか?

MikaL: 日本活動を再開したばかりだし、実は10年ぶりのミュージカルだし、大丈夫かなぁという思いは正直あったんですけれど、オファーをもらえて とにかく嬉しくて「絶対やりたい!!」って思いました。 でも…. 実際稽古に入ってみたら「あれ?ヤバいぞ。」って思って(笑)台本見たら、めっちゃセリフがあるし。 通し稽古でヨンソクの様子を見て、ビビっちゃいました(笑)でも、そんな僕の様子を見てヨンソクが「大丈夫だよ!」って言ってくれて。 すごくありがたかったし、頑張ろうって思いました。 「もう行くしかない!」っていう気持ちで、今、一生懸命やっています。
ヨンソク:いやぁ、MikaLさん、本当に素晴らしいですよ。 そして今回マイバケのためにカラーリングもして。
MikaL: 自分の中でカングという人をイメージした時、ちょっと昔の僕に似てるなって思ったんです。 見た目とか性格とか….。なので、ちょっと昔に戻ってみようかなって思って、今回カラーリングして金髪にしてみました。
★ヨンソクさんへ➡ “ マイバケレジェンド ”と呼ばれるマイバケ常連のヨンソクさんですが、逆にプレッシャーも大きいのではないかと思いますがいかがですか?

キム・ヨンソク:いやぁ~、レジェンドなんて、そんな、とんでもないぃ~!(※と、言いつつちょっとドヤ顔)
加藤良輔:いや、思ってるから(笑)
MikaL:思ってるの知ってるぞ(笑)
キム・ヨンソク:(笑) いや、レジェンドなんて本当にそんなことないんですけどね(笑)今回も素晴らしいキャストさんばかりだし、プレッシャーはありますよね… やっぱり。 今回で出演6回目なんです。 シーズン1・2・3・4・5 まで連続で出て、シーズン6‣7は丁度軍隊に行っていて。 で、今回シーズン8で皆さんに会いに戻って来たんですが、6回目だしスタッフさんとかみんなが期待して見ているのがわかるんです。でも、5年ぶりなんですよね。 今回、セリフや舞台セットとかも変わっているし、すごく新鮮な感じです。 色々随分変わったし、5年ぶりだし、やっぱりすごく緊張していますね。でも、楽しくやった方がいいと思って…。 でも、まぁ~~~、カンペキです(笑)
(※加藤良輔とMikaLは、ヨンソクのその言葉とドヤる様子に吹き出し笑い)
MikaL: いや~、実際、本当に頼りにしてるんです。みんな。
――――― 以前は振り付け指導も担当していましたが、今回は?
キム・ヨンソク:前回、振り付け指導したことがあるんですが、今回は「振り付け指導:キム・ヨンソク」ってしっかりクレジットに名前が入ってて。 皆さんに教えたり、一緒に確認したりしています。
加藤良輔:意外に厳しいんですよ(笑)
MikaL:こわいこわい(笑)
キム・ヨンソク:(笑) セリフのタイミングとか、曲の中にある絶対に守ってほしいヘギとカングのやりとりルールとかはしっかり伝えています。 この作品って本当に皆さんに愛されているし、僕もすごく好きなんですが、終わったあと、毎回すごく体力消耗してるんです。 観て下さる方たちも、笑ったり泣いたり、感情の変化も大きいと思います。 でも曲のメロディーも覚えやすいし、本当に素敵な作品で。 僕も5年ぶりにやっと戻れて、今回も本当に楽しみだし、また演じさせてもらえてありがとうございますっていう気持ちでいっぱいです。

■最後に この舞台を観に来る予定のかたへ、そして、まだ観るか迷っているかたへ メッセージをお願いします。
MikaL:本当に素晴らしいこの作品をキャスト5人で協力し合いながら一生懸命頑張って練習しています。僕は10年ぶりのミュージカルで、焦ったり不安を感じることも多いんですが、キャスト全員、いいものを見せたいと本気で頑張っていて、稽古が本当に楽しいんです。 必ずいい作品になります! 観に来て絶対に後悔しないと思います。1回でもいいので、是非観て欲しい作品です!皆さんよろしくお願いします。
加藤良輔:カングが3人、ヘギが2人いて、色んな組み合わせがあります。 同じ役でもキャストそれぞれで全然違う色があるし、同じ作品でも色んな組み合わせで違った見え方、楽しみ方があるんじゃないかと思います。1回とは言わず、2回・3回…と足を運んでいただいて、出来れば色んな組み合わせも御覧いただいて、このストーリーが持つメッセージを受け取っていただけたら嬉しいです。
キム・ヨンソク:『マイ・バケットリスト』は本当に価値のある作品です。僕たち5人、そしてスタッフさんたち、一生懸命大切に準備しているので、是非是非皆さんの大事な時間を僕たちのために使っていただけたら幸せです。 皆さんが観たことを後悔しないように、僕たちは100%のチカラを出してみせるので応援よろしくお願いします!公演、そして翌日7日の『マイバケファンミーティング』も是非遊びに来て下さい。

★インタビュー② グァンス(SUPERNOVA・超新星)、キム・ワンチョル(新世界 New World)

■強そうに見えて内面はとても弱いカング、 逆に 外見は弱そうに見えて心は強いヘギ。 演じてみて、ご自身と似ている部分、 違う部分は?
キム・ワンチョル:僕とカングはあまり似ていないかなと思います。 例えば…カングはあまり やわらかい言葉は使わない。 僕は普段自分のことを『チョル』って言って、あまり 『俺』とは言わない。 今回セリフの中に『俺』という言葉が何度も出てくるんですが、どうしても『僕』 とか 『私』 って言ってしまうんですね。 そんな風にソフトな感じではダメだなって練習しながら感じています。 もっともっと強いカングにならなくちゃって。
グァンス:僕は….全くヘギには似てないと思います。 今、ワンチョルくんが言った言葉で面白かったのは、逆に僕は普段自分のことを『俺』って言うけど、ヘギは絶対『俺』とは言わないタイプ。 ヘギが 「僕は~がしたいんだ!」と言う場面で、強い感情が入ってしまい「俺は~したいんだ!」と、つい『俺』って言ってしまったこともありました。 でも、似てる所があまり無いからこそ演じる側にとってはすごく楽しいし、面白味を感じています。 どう考えても真逆ですよね。 見た目も内面的な部分も、僕とヘギでは(笑)。 なので今の段階で自分の中で思い描いているヘギ、そしてそれが本番に向けてどのように変化していくのか、毎日楽しみに稽古をやらせていただいています。

■正直言うと、実はどちらの役がやりたかったですか?
キム・ワンチョル:僕はカングで良かったです。 ヘギはずっと心の中で自分の運命を悲しんでいるから、激しさとか大きな感情の変化があまり見られない。 ほとんど怒ったりする場面が無いんです。でも逆にそれって表現するのがすごく難しいと思うんです。 カングはいじめっ子いたずらっ子で、激しい部分も沢山あるから、表現しやすいところもあって。 まだまだ僕にはヘギは出来ないなぁって思いました。 あと、ヘギはセリフも多いし、超長いセリフもあったり(笑) 本当に大変だなって思います。
グァンス:両方とも魅力的だなって思いますが、今回やらせていただいているヘギは最初から挑戦したいと思った役なので、ヘギですね。 でも…稽古が始まる前から台本を読ませていただいて、役作りで色々研究するにつれ、逆に今はすごくカングもやりたいなぁって思っています。 実は自分が思っていたカングと、イメージが違ったんです。 『マイ・バケットリスト』は韓国ですごく有名な作品なので、資料として韓国オリジナル版の動画を拝見させていただきました。 ヘギの役作りをしながらカングのことを理解していくうちに、動画から受けたカングのイメージとは違って来て。 ヘギはカングが大好きなので、「カングはなんでこうなんだろう?」「なんでこうするんだろう?」ってヘギとして考えていくうちに、カングってすごくいなって、どんどん思い始めて。 カングって奥深い役だな、見た目だけで判断しちゃダメなんだなって今回思いました。

■今回のミュージカルから、一番伝えたいことは?
キム・ワンチョル:伝えたいことはカングとヘギの『友情』の部分です。 自分の周りに居る人、人間関係ってすごく大事だっていうことを伝えたいです。 人との付き合いでは 嫌な思いをしたりすることも沢山あると思うけれど、そういうことにばかりこだわるんじゃなくて、良かった時や楽しかったことを思い出して、自分の周りに居る一人一人をもっと大事にしてほしい、存在を大切に思ってほしいなって思います。
グァンス:この作品はご覧になる皆さんがとても理解しやすく描かれています。 『人生は楽しい』ということを、この作品を通して皆さんに感じていただけたらと思っています。 人にはそれぞれ悩みがあったり、大変なことがあったり、人生が楽しいなんて言っていられないくらい忙しかったり… 。本当に人それぞれだと思います。 でもこの作品を観ている間、そして観終わった後に、時間の大切さやその時生きている自分にはこの先もっと楽しい人生が溢れている、明るい希望があるんだということを感じて欲しいと思っています。

■「やるべきこと」 ではなく 「やりたいこと」を 書いてトライしてみるのが バケットリストです。皆さんのバケットリストを あたまに浮かんだまま、おしえてください。
①行ってみたい場所は?
グァンス:ニューヨーク!
キム・ワンチョル:中国
②勉強してみたいことは?
グァンス:サックス! まだやったことはないから習ってみたくて。
キム・ワンチョル:英語
③会ってみたい人は?
グァンス:アル・パチーノ
キム・ワンンチョル:天国にいる僕のおじさん
④挑戦してみたいことは?
グァンス:パーカッション!あれ?全部楽器だな(笑)
キム・ワンチョル:僕はアメリカで、一ケ月くらい独りで住みたい。 バイトとかしながら。

■今回はそれぞれに 伺います。
グァンスさんへ➡最近出演なさった舞台では 『死者』を迎えて心を癒す側の役、そして今回の作品ではこれから『死』に向かわなくてはいけない役を演じます。 色々な角度から『死』と向き合ってみて、 グァンスさんの中で『死』 は 今、どういう存在でしょう?
(※最近続けて2回出演した舞台『最果てリストランテ』では、死んだ人が三途の川を渡る前に、その人たちに最後の食事でもてなすレストランのシェフ役を演じた)

グァンス:そうなんです!やっと自分が死ぬことになりました(笑)僕、今まであまり『死』というものを深く考えたことが無かったんですね。 今が大切だし、この先の未来を楽しみにしながら、その未来がもっと楽しめる未来になるために今を生きるんだって考えて生きている人でした。 でも、あの舞台に出演してから、すごく『死』というものを考え始めていて、夢で見たりするんですよ。『死』に関連した夢を。自分自身が『死』に向かっている夢。その夢を見る度に、「ああ、今のこの時間をもっと大切に生きよう!!」って思っちゃうんです。 後悔は絶対に残したくないって。不思議な気持ちですね。 でも、そういう夢を見ることでネガティブになるのではなく、この作品を通じて勉強させていただくことが沢山あるので、今、より前向きになっています。

ワンチョルさんへ➡ カングは家族の愛が欲しいのに、手に入れることが出来ず苦しみます。 ワンチョルさんは日本での活動も長く、ご家族と過ごせない時間も多かったと思いますが、ワンチョルさんにとって家族とはどんな存在ですか?

キム・ワンチョル:一緒にいない時は一緒にいたいと思うけど、一緒にいると独りになりたい…(笑) 一緒にいたら色々面倒なことやトラブルもあるけど、でも一緒にいないとやっぱり会いたいなぁって思いますね。 もちろん家族は僕にとって本当に大切な存在です。でも、お互いに愛し合っているけど一緒に居るとケンカする…みたいな。 あ、よく夫婦がそうじゃないですか??
グァンス:何で知ってるの???(笑)夫婦がそうだって(笑)
キム・ワンチョル:えっ?(笑) いや~~、ドラマや映画で見たりとか、ず~~っとず~~っと昔に恋愛をした時にそんな風に感じたからです。はい(笑)


■最後に この舞台を観に来る予定のかたへ、そして、まだ観るか迷っているかたへ メッセージをお願いします。
キム・ワンチョル:僕は2年ぶりの舞台なんですが、2人だけでやる芝居だって実は最初、わかってなかったんです。さっきお兄ちゃん(※グァンスさん)が言ったように僕が今までやった舞台の中で一番わかりやすい話だし、観た方はこの2人だけの芝居を観て、持って帰る感情・気持ちが沢山ある作品だなって思います。なので是非迷っているかたは、グァンスお兄さんのヘギも、加藤お兄さんのヘギも、そしてMikaLお兄さんのカング、ヨンちゃんのカング、僕のカング、見どころは人によって、そして組み合わせによって全部違うので、色んな味が味わえるところも大きな魅力なんじゃないかと思います。是非お楽しみにして下さい。
グァンス:本当にいい作品です、このミュージカル『マイ・バケットリスト』。 僕、最近自分自身の誕生日ライブを二日間させていただいたんですが、この公演が稽古期間中で、三日間稽古に参加出来なかったんです。 稽古参加休止前の最後の稽古が終わって稽古場を出る時、車に乗って 「ライブに集中するために、今から三日間はヘギを忘れよう!」って思いながら出発したんですけど、ライブの中のMCの3分の2が舞台の話と宣伝でした(笑)それぐらいすごくこの作品が好きになって。 自分自身がやらせていただいているヘギも相手役のカングも含め、本当に僕はこの作品に、ヘギに、カングに、すごく救われてるんだなっていう気持ちがとても強くなっています。 皆さんがこの公演をご覧になったら、僕が今言った言葉の気持ちをきっとわかっていただけるという自信があります。 ゴールデンウィーク中の公演で、皆さんご家族との時間だし、お忙しいと思いますが、もし少しでも時間がありましたらミュージカル『マイ・バケットリスト』の魅力をたっぷり感じていただきたいなって思います。 劇場でお待ちしております。よろしくお願いします!

text & photo : Chizuru Otsuka

≪公演概要≫
【公演日】 2024年5月3日(金・祝)~5月6日(月・祝)
【会場】 浅草花劇場 (東京都台東区浅草2-28-1 花やしき内)
【開場/開演時間】 5/3(金)~5/6(月・祝)
【1部】開場 10:45 / 開演 11:30
【2部】開場 14:30 / 開演 15:15
【3部】開場 18:15 / 開演 19:00
【出演者】
カング役:キム・ヨンソク/キム・ワンチョル(新世界(NewWorld))/ MikaL(元 大国男児)
ヘギ役:加藤良輔/グァンス(SUPERNOVA(超新星))
【演出・脚色】 田中広喜
【オリジナル制作】LIVE Corp.
【オリジナルプロデューサー】カン・ビョンウォン
【脚本・作詞】 ホ·ジンウォン、キム·ヒョヌ、チェ·ウニ
【作曲】 キム・ヘソン
【主管】 韓国ミュージカル『マイ・バケットリスト』実行委員会
【主催・制作】 ライズコミュニケーション
【チケット代】 ◆全席指定 9,300円(税込)
※4歳以上有料,3歳以下入場不可
※ドリンク代500円別途
【お問い合わせ】 ライズコミュニケーション stage@risecom.jp
★公式サイト→ https://ticketstage.jp/mybucketlist8/
★公式X(旧Twitter)→ https://twitter.com/Mybucketlist_jp
