【韓ペンオリジナルレポ】~朗読劇『ハロルドとモード』~ 黒柳徹子×七五三掛龍也(Travis Japan)!破天荒な79歳と愛に飢えた19歳のストーリー! ゲネプロ&会見を詳しくレポ!

2025年9月30日(木)~10月10日(金)まで EX THEATER ROPPONGI(東京)にて 、10月16日(木)~19日(日)まで森ノ宮ピロティホール(大阪)にて 朗読劇『ハロルドとモード』が上演される。

自分らしく生きる破天荒な79歳の女性・モード(黒柳徹子)と、狂言自殺を繰り返す愛に飢えた19歳の少年・ハロルド(七五三掛龍也/ Travis Japan)の二人が出会い共に時間を過ごす中で、自分以外の人と共感できる喜びを感じるハロルド。その思いは60歳の年齢差を乗り越え、やがて愛に変わっていく。

黒柳徹子がモードを演じる朗読劇は今回で6年目。 ハロルド役は初演となった2020年に生田斗真、以降2021年の藤井流星(WEST.)、2022年の佐藤勝利(timelesz)、2023年の向井康二(Snow Man)、2024年は松島聡(timelesz)と、七五三掛龍也の事務所の先輩たちが大切に演じ、繋いで来た。

公演初日前日の9月29日(月)、ゲネプロ公開、黒柳徹子・七五三掛龍也の二人による会見、キャスト全員によるフォトセッションが行われた。

55年前、フランスの名優ジャン=ルイ・バローの奥さん、マドレーヌ・ルノーが演じたモードを観た黒柳徹子はこの作品にほれ込み、自分がそんな年齢になった時には是非演じてみたいと思ったそうだが、明るさ、自由さ、優しさ、60歳年下のハロルドに本気で愛されるほど女性としての可愛らしさをもつモードは、まさに黒柳徹子自身とシンクロする。

七五三掛龍也は日頃の柔らかいイメージとは異なり、前半はちょっとクレイジー、愛を知った後半は優しさと男らしさを見事に表現していた。 完全にハロルドになりきり、途中には本気の涙を流していた。くるくると表情を巧みに変えると共に感情の変化を声の張りや大きさで、しっかりと観る側の心に届けてくれた。

今回、黒柳徹子と七五三掛龍也を支えるのは 森迫永依、前野朋哉、松尾貴史、和久井映見 の豪華俳優陣。

ちょっとかわった息子を心配しながらも息子を信じ、おおらかな対応を見せるハロルドの母親役の和久井映見。

その母に連れて来られる何人ものお見合い相手を演じ分ける森迫永依。

神父や軍人、医者や芸術家などさまざまな登場人物を流石の演技で演じる前野朋哉と松尾貴史。

かわっているけれどかわいらしいおばあさんと、ちょっとかわった感覚を持つ少年が起こす事件に思わずクスッと笑ってしまったり、ハラハラドキドキしたり….。 そしてその二人の間に生まれる愛。 ハロルドのまっすぐな愛に出すモードの答えは…?

朗読劇『ハロルドとモード』は、観終わったあとで心の中がとても温かくなっているのを感じることができる素敵な作品となっている。生ピアノと共にやさしく進んでいく二人の物語。途中途中でモードがハロルドに言う言葉には、生きるために必要な考え方がたくさん散りばめられている。そう考えればいいのか….と、心を軽くできるヒントがきっと見つかるはずだ。


ゲネプロ終了後、黒柳徹子と七五三掛龍也の二人が会見を行い、質問に答えた。

ゲネプロを終え、今の心境について聞かれると

黒柳徹子 「終わった後に七五三掛さんが涙をこぼしていたのがとっても印象的でした。本当に心を込めて一生懸命やってらっしゃるんだなと、とても感動しました」

七五三掛龍也 「徹子さんにそう言っていただけて本当に嬉しく思います。僕が演じるのはハロルドという少年です。この物語の最初と最後ではハロルドの感情や心情が変わっていきます。この 1時間 40分の物語を通し、細かい心情や成長過程を見せていけたらと思っています」

と、たった今ゲネプロが終わったばかりのホットな感想や心境を語った。

舞台や芝居に対してどのような想いを持っているかを聞かれ

七五三掛龍也 「熱はすごくあると思います!お芝居が大好きなので本気でやっていますし、ハロルドという役をすごく楽しみながら演じています。今を生きてるっていう感じです!」

黒柳徹子 「モードは80歳のお誕生日に死ぬって決めて、死んでいくおばあちゃんです。 80歳と19歳の恋愛っていう不思議な関係ですが、七五三掛さんは本当に純粋で、19歳の役を楽しそうに一生懸命にやっていて私も嬉しい気持ちでやっています」

と、答えた。 黒柳に七五三掛の本当の年齢を知っているかとの質問が投げかけられると「知らない」と答える黒柳。 七五三掛が「僕、30歳です」と言うと、「え?嘘!? わぁ~~っ!!(笑)」と、驚きを隠せない黒柳。 ファンからも定評のあるほどみずみずしく美しいビジュアルを持つ七五三掛を、まだ10代だとすっかり信じ込んでいたようだった。

七五三掛から見た黒柳の印象を聞かれ

七五三掛龍也 「先ほど徹子さんが僕のことを純粋だと言ってくださったのですが、僕以上に徹子さんのほうが純粋だと感じます。 昨日まで仕事でタイに行っていたのですが、お菓子のお土産を徹子さんにお渡ししたら、僕が今まで見てきた人の中で一番可愛らしい喜び方をされていて。本当に心が綺麗でピュアな方なんだと感じました」

黒柳徹子 「そのお菓子はビスケットで、とっても可愛い缶に入ってたんです。 丸くて水色で可愛い女の子がいっぱいついてる缶の中にはとても美味しいトリュフ味のビスケットが入っていました。そんな可愛いビスケット買ってくださるような方なんです」

と、お土産のチョイスからも七五三掛の人柄の良さを感じた様子だった。

今まで同じ事務所の先輩が5人演じてきたハロルド役を今回Travis Japanからは初めて七五三掛が演じることに対し、プレッシャーなどはあったかを聞かれると

七五三掛龍也 「もちろん感じています。 今まで演じたみなさんの映像を拝見させていただいたのですが、同じハロルドという役でもそれぞれ違う風に見えて、その人らしさが出たハロルドになっているのをすごく感じました。 なので今年僕がやらせていただくからには自分らしく、自分がハロルドを演じるなら…というのをすごく意識して稽古に挑んでいました」

ハロルドを演じた先輩たちにアドバイスをもらったのかを尋ねられると

七五三掛龍也 「(松島)聡ちゃんと連絡を取ったりしていますが、あえて舞台のことは聞かずに…というか話さなかったですね。自分が感じたものを素直に演じていけたらと思いながら稽古してました」

今年で 6回目の上演となる本作品だが、年に 1回この舞台をやることが黒柳にとってはどのような意味があるのかを聞かれ

黒柳徹子 「私は舞台が好きなので、このように毎年できるようになったことを嬉しく楽しみに思っています。いつもはテレビには出ていますけれど、観客の方が直に観ることができる劇場が本当に好きです。 ハロルドを以前演じた生田斗真さんはこの舞台をやった時、まだ少年のようでしたが、今はNHK大河ドラマなどで殿様を演じていたりしてすっかり大人になって。今まで演じてくれた方たちのことはちゃんと覚えていますし、みんなそれぞれすごくいいなと思っていますが、今回特に七五三掛さんはいいなって思っています」

と、七五三掛の演技力を高く評価しているようだった。この言葉を聞き、七五三掛は本当に嬉しそうな笑顔をのぞかせた。

番組は100歳まで続けると言っている黒柳に、舞台に関してもそう考えているかを尋ねると

黒柳徹子 「そう思っています。セリフを覚えて動きを入れてという演劇もいいですが、朗読劇も本当にいいなと思っています。空間がすごく素敵だし、努力していれば毎日少しずつでも進歩できるかなと思ったり。 七五三掛さんのように、いいお相手の方がいらっしゃると頑張ろうと思う気になります。劇場が大好きです」

と、テレビも舞台も今後も、これからも精力的に続けていく強い意志を語った。

今回で 6回目の上演となるこの作品が多くの人たちから愛される理由について

黒柳徹子 「80ぐらいのおばあさんと19の少年との恋愛で不思議な関係ですが、そこに純粋なものや本当の愛とかを垣間見ることができるところが、みなさん共感してくださるのだと思います。モードの方が私より若いんですけれど(笑) 昨日より今日の方が少しでもセリフがうまく言えるかなと思いながらやっています」

七五三掛龍也 「一番美しいものってやっぱり純粋な愛なんだなっていうことをこの物語を通して感じています。そこが観てくださる皆さんにも伝わっているんじゃないかなと思うので、僕自身は明日から本番ですがそれを意識しながら演じていけたらと思っています。ハロルドやモード、そしていろいろな登場人物が出てくるのですが、ハロルドからすれば<違う>ことでも、それぞれにとっては<正義>として行動しています。 観てくださるみなさんには登場人物みんなを愛していただけたらと思っています」

黒柳徹子 「七五三掛さんのすごいところは、演出家の方が「ここはこんな風に」とおっしゃったことをその通り取り入れ、全部を足してそれをさらに何倍にもしていて、私は毎回驚かされました。演出家のおっしゃったことをこんなにちゃんとできる人がいるんだと、すごい才能を感じました。 演出家さんの七五三掛さんへのアドバイスをその場で私も聞いていて、どのようにするのかと思うのですが、言われたことを何倍にもしていて本当にすごいと思いました」

七五三掛龍也 「世界一嬉しい褒め言葉です! 朗読劇は初めてだったので必死に食らいついていきました」

自分を認め高評価してれた黒柳の言葉に七五三掛龍也は本当に感激した様子だった。

今回の朗読劇の途中、ギター演奏を披露することについては

七五三掛龍也 「毎日触ってました。(生田)斗真くんの時から使われていたギターを7月初旬にお借りして、毎日欠かさずひたすら指を慣らしていました。昨日まで行っていたタイにもギターを持って行き、ホテルに戻ったらギターを触ってという日々を過ごしてました」

と、この朗読劇のためにさまざまな努力を重ねていたことを明かした。

最後に来場者に向けて

黒柳徹子 「この作品には人間同士の信頼とか愛とかがあって、いまどきこんなに心が和らぎ、温かくなる芝居もあまりないと思いますので、是非ご覧いただけたらと思います。 私は55年ほど前にフランスの名優ジャン=ルイ・バローの奥さんのマドレーヌ・ルノーがモードを演じたのを初めて観て、その後、文学座で長岡輝子さんが演じられたのも観て、将来あのぐらいの歳になったら自分もやりたいと思っていました。もうその歳はもう過ぎましたが、55年前に観ていいなと思ったものが今できているというのはすごく嬉しいことだと思っています。そして続けてきてよかったと思っています」

とメッセージを伝え、会見は終了した。

text & photo : Chizuru Otsuka



<ストーリー>
自らの死を演出することでしか存在を証明できなかった19歳の青年・ハロルド(七五三掛龍也)。ある日、“赤の他人の葬式への参列”という趣味を通じて、破天荒でキュートな79歳の女性・モード(黒柳徹子)と出会う。初めて“心から一緒にいたい”と思える人と出会ったハロルドは、少しずつ“生”の意味を見つけていく。そんな中、彼はモードの80歳の誕生日パーティーを計画するが…。

【公演概要】

公演名:ハロルドとモード『HAROLD AND MAUDE』

作:コリン・ヒギンズ

上演台本・演出:G2

音楽・演奏:荻野清子

演出補:平田純哉

出演:黒柳徹子 七五三掛龍也(Travis Japan) 森迫永依 前野朋哉 松尾貴史 和久井映見

企画・製作:テレビ朝日 サンライズプロモーション東京

<東京公演>

公演期間:2025年9月30日(火)〜10月10日(金)

会場:EX THEATER ROPPONGI

主催:テレビ朝日 サンライズプロモーション東京

チケット料金:S席¥10,800 A席¥9,000(全席指定・税込)

チケット発売日:詳細は公式サイトでご案内いたします。

<大阪公演>

公演期間:2025年10月16日(木)〜19日(日)

会場:森ノ宮ピロティホール

主催:サンライズプロモーション大阪

チケット料金:¥10,800(全席指定・税込)

チケット発売日:詳細は公式サイトでご案内いたします。

公式サイト:https://haroldandmaude.jp/

公式X:https://x.com/HAROLD_MAUDE_jp

宣伝:キョードーメディアス