
2025年9月6日(土)~9月14日(日)まで IMAホール(東京・練馬区光が丘)にて舞台『振り子』が初上演される。
『振り子』はお笑い芸人であり、イラストレーターとしても活躍する鉄拳の代表作であるパラパラ漫画。“時間”と“愛”をめぐる普遍的なテーマと、切なくも温かな物語は、2012年に公開されるいなや1週間で動画再生回数300万回以上を記録。その後、英国のバンドのMVになるなど、国境や世代を越えて、多くの人々の心へ感動を与えてきた。
本作では、高校生の等時と円香の二人が出会った青春期、そしてその後の青年期、晩年期の姿をそれぞれ別の3組のキャストで描いて行く。 理解しやすいように、台本やパンフレットには 青春期の二人を「とうじ」と「まどか」、青年期を「トウジ」と「マドカ」、晩年期を「等時」と「円香」と記載する工夫がなされている。
初日前日の5日(金) には、同会場にて ゲネプロの公開、そして囲み取材が行われ、主演の五関晃一(A.B.C-Z)、共演の福田沙紀、遠山景織子、内海光司、原作の鉄拳が登壇した。
終始とても和やかな会見からは、カンパニーがとてもいい状態で初日を迎えることを感じさせた。
主演の五関晃一は「舞台の本番は待ち遠しくなるタイプですが、今回は明日、初日が開いてしまうという焦りも若干あります。でも楽しみながら最後まで走り抜きたいと思います」 と決意を語った。

五関が演じるトウジの妻マドカ役の福田沙紀が「穏かなカンパニーのみなさんと一緒に時を過ごして作品を作り上げられることが本当に楽しくて嬉しいです」と言うと、登壇者全員笑顔で頷いていた。

晩年期の円香を演じる遠山景織子は「稽古の時から、若い時の私(円香)ってこんな言葉を交わしたんだとか、私がこう言ったんだとか、二人の若い円香(マドカとまどか)を見ながらの円香なので、そのみんなの想いをお客様に伝えられるようしっかり届けたいと思います」と強い想いを言葉にした。

晩年期の等時を演じる内海光司は「このたび、A.B.C-Zの新メンバーとして活動させていただくことになりました内海光司です!」と会場を笑いで和ませると「今回、2時間弱くらいの舞台ですが、僕は一度もはけることなく、舞台上にいるんです!汗を拭く暇もなく、水を飲むひまもなく(笑) 役者として大事な使命なので舞台上に立ち続けて頑張ります!」 とわかりやすく説明し、重要任務を遂行する意志を語った。

額に「振り子」の文字を書き込んで登壇した本作原作者である鉄拳は「舞台化の話は3年前に一度聞きました。そして今年の7月『舞台のキャストが決まりました』と突然連絡が来て(笑)なのでよくわからないまま、心の準備もない状態で今、必死です(笑)」と言いながら舞台化されたことがとても嬉しい様子だった。そんな鉄拳は「楽屋をウロウロしながらネタ探しをしていた」と芸人らしい行動の様子を内海光司が伝えた。

初舞台化で主演・座長を務める五関晃一は「光栄です。鉄拳さんのパラパラ漫画の感動と舞台で観るのとどっちがいいとかではなく、舞台化することで“こんな一面があったのか”とか“こんなシーンがあったのか”という 深みがでればいいと思っています。今回「トウジ」という役を3人で演じることもあり、みんなで作り上げているので、座長として率いて…という感じではなく、みなさんと話しながら好き勝手やらせていただいています」と同じ人物を3人で演じる連帯感がカンパニーの絆をより深めた様子だった。
同じ役を演じることについて内海光司は「青春期と青年期の僕(等時)を、僕は舞台上で見るので、まるで僕自身の若いころを見ているような感覚になります。不思議な感覚でした」と語り、五関晃一も「本当に不思議な感覚です。青春期のとうじを見ると微笑ましく見れますが、晩年期の等時を見ると苦しくなったり(自分が演じる青年期のトウジの行動に対し)後悔の気持ちが出てきたりします」 と語り、この舞台がかなり凝った演出になっていることを予感させた。
青年期の「マドカ」を演じる福田沙紀は「青春期のまどかは眩しすぎる輝きが放たれていますが、青年期のマドカは考えさせられるシーンも多く、心を痛めながらも二人で前を向いて生きていこうとする姿を演じられたらと思っています」、遠山景織子も「若い二人はキラキラしていて見ていてニヤニヤしてしまいます。そんな甘酸っぱい時代から時を経ていく3世代の姿を作り上げていく。そんな独特なところが見どころの1つです」と役に対する深い想いを語った。
3組のキャストで進行する舞台を観た原作者の鉄拳が「『こう来たか!』『そういう考えがあるんだ!』と思いました。僕の世界観をパズルにしてこんな風にうまく組み立てることができるんだ、脚本家さん演出家さんは本当にすごいと思いました」と感想を語ると、内海光司も「僕らも最初に台本を見た時、どういう順番にやるんだろうって思いましたよ」と、奇想天外な脚本、舞台演出に最初かなり驚いた様子だった。 この言葉を聞き五関晃一は「普段の舞台だったら『トウジさん』と呼ばれたらひとりしかいないけれど、今回は3人。台本上、僕がカタカナのトウジで、内海さんが漢字の等時、SOLくんがひらがなのとうじなので、呼ばれる時は 『カタカナトウジさんお願いします』とか言われます(笑)」と楽しいエピソードを披露した。

演じる役と自分自身の共通点を聞かれると五関晃一は「僕が演じるトウジは人生が狂い始める時期なのですが、昔の血が騒ぎますね。不良だったころの、本当にワルだったころの僕を…」と突然の発言に一瞬、シ~~ン…。 今まで、五関晃一の誠実で真摯な姿をずっと見て来た人達は全員「え???」となった。
実はこれは五関晃一なりの ジョーク!!
もちろん五関晃一は、ずっと品行方正で歩んで来た。 しかし、一瞬静かになった会場の空気を察した福田沙紀は「冗談ですよ! いつも本気な顔して冗談言うんで、真に受けちゃうんですよ(笑) あとからあれは笑わせてくれるために言ってたんだってことばかりで。 いきなり来るんですよ~~(笑) 五関さんなりに、めいっぱいふざけていらっしゃるんです! それを知ってからたくさん笑えるようになりました!!(笑)」と しっかりフォロー。 五関晃一が場を和ませようと気づかって放ったジョークは残念ながらちょっとすべってしまったが、共演者たちの連携プレイでしっかりフォローされ、空気は瞬間解凍、会場は大爆笑となった。
改めて五関晃一は「トウジは僕とあまりにも共通点が無さすぎて不安でした。僕は不良っぽいところもないし、バイクなんて免許ももってなければ詳しくもなくて….。共通点が無くて最初は不安でしたね」と本当の五関晃一自身とトウジを比べた。内海光司は「自分との共通点ではないですが、稽古をしながら同役二人の演技を見て、立ち振る舞いとか参考にさせてもらいました」と語った。
最後に五関晃一が「鉄拳さんのパラパラ漫画の感動そのままに、新しく生まれた素敵な舞台となっています。 ご覧になった当日、そして翌日まで目を腫らす覚悟で観に来てください。ご来場お待ちしています!」と座長としてしっかり締めくくり、囲み会見は終了した。
その後、ゲネプロの公開が行われた。

会場に一歩足を踏み入れた瞬間、かなり驚くのではないだろうか。本当にシンプルながら細部まで細かく考えられたセットと大スクリーンのみ。 この無機質な空間の中でトウジとマドカの人生が描かれていく。無駄なものを一切取り除いたシンプルな舞台だからこそ、二人の人生に集中できる。







不良少年で思うままに生きて来た とうじは、まどかと出会うことで、愛する人を守り、その人のために生きようと懸命に努力する。 まどかも多くを望まずに、とうじとの時間を大切にしようと笑顔で頑張っていく。 共に時を刻みはじめた二人の時計の振り子は止まらない。どんなことが起きても…。









舞台には青春期のとうじとまどか、青年期のトウジとマドカ、晩年期の等時と円香が共に立っている不思議な空間。それぞれが自分の過去や未来を見つめ、幸せを喜んだり、悔やんだり、悲しんだり…まるでタイムトリップしているかのように今の自分と異なる時代の自分の姿を目の当たりにしている。 3つの時代を生きる3組が同じ舞台上に立っていても、まったくお互いがお互いを邪魔していない空間。見事な演出により観る側はまったく混乱することなく3つの時代で必死に生きようとする二人の姿をしっかりと見届け、物語の世界に浸ることができる。生き生きとした青春期、温かい心を感じる青年期、そしてせつなさがこみあげてくる晩年期。 役者たちが全身全霊をかけて演じる二人の人生から、自分自身がこれから歩んでいく人生に必要な何かを見つけ出してほしい。観終わったあとには「いい舞台だった」と心から思える、そんな温かくて、そしてたまらなくせつない、本当に心に沁みわたる素敵な作品に仕上がっている。
text & photo : Chizuru Otsuka
<STORY>
不良でバイク好きな永井等時(ながいとうじ)、天真爛漫な片瀬円香(かたせまどか)。
ふたりが出会う時、振り子は静かに動き出すー
惹かれあい、繋がり、そしてすれ違い、悔やみ。
それぞれが過ごす一瞬のような日々。
ふたりの3つの時間を行き来しながら、振り子時計は残酷にも時を刻む。
人生は
カチコチカチコチと
右へ左へ
揺れ続けて進むー
<公演概要>
タイトル:舞台『振り子』
原作:鉄拳
脚本:23
演出:吉田武寛
出演:
五関晃一(A.B.C-Z)
福田沙紀
遠山景織子
宮里ソル
水瀬紗彩耶
西村菜那子
小日向美香
田中晃平
早川維織
内海光司
日程:2025年9月6日(土)〜9月14日(日)
会場:IMAホール
チケット:全席指定/税込 9,800円
一般発売:8月16日(土)AM10:00〜
チケットぴあ https://w.pia.jp/t/furiko/
ローソンチケット https://l-tike.com/st1/akn0pe5alqosj27irckb
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★公式サイト:https://www.furiko-stage.com
★公式X:https://x.com/furiko_stage (@furiko_stage)
主催:舞台「振り子」製作委員会