【オーディション情報】~ミュージカル『そうだってさ』~ 人との関係が多様化し複雑になるほどに大きくなる言葉の重要性を 高校時代からの親友・男女3人の友情を通し描かれた作品。

愛と友情、沈黙と疎通、誤解と和解、病みと治癒

そしてわたしとあなたの物語

高校生の頃から大親友のイ・ヨンイ、キム・ジョルス、チ・ハヨ、3人。

ヨンイとジョルスはうまが合うくせにいつも口喧嘩をする。二人の間でいつも途方に暮れるハヨ。

テレビの番組企画で恋愛と友情に関する調査、インタビューを受けることになった三人。

インタビューによってそれぞれの思いが明らかになるのだが…

企画意図

言葉は、とても大切だ。

昔から、言葉ひとつで千両の借金も返せるという。いっぽう、沈黙は金なり、ともいう。

人とのつながりが増え、関係が多様化し複雑になるほど、言葉の重要性はより大きく感じられる。

人は見て聞いて感じ、考え、言葉を発する。ジェスチャーや目の色、手ぶり身ぶりでも意志を表現することはできるが、基本的に人は言葉を通じて意志を表現するものだ。言い換えれば、話さなければその人の意志を把握することはできないのである。ところが、話というのは本意が語られない場合もあれば、思わぬ言葉がもれ出てしまう場合もあり、互いの意志を把握するはずの言葉がその意思をより不明瞭にしてしまうことがある。

話さないせいでわからない場合もあれば、しゃべりすぎて――無駄な敷衍説明、本心でない言葉や言うべきでないのに不意に漏れてしまう言葉たち――、そのせいでよけいわからない場合もある。

言葉は一度発せられると、その言葉自体がもつ力のせいで新たな論理が生まれたり、事実が曲解されたりする。曲解された事実は、それ自体を守るための弁解を生み出し、誤解を積みあげ、また新しい言葉を生産する。

言葉はそのなかに真心がこもっているときにこそ力を発揮し、沈黙は数多くの言葉を含蓄しているときに力をもつ。

言語と沈黙のあいだで、人びとは苦悩する。

難しい言葉を使う故に難しく、難しく考える故に難しい。

ところが事実は、意外にたやすいかもしれない。

真心のこもった言葉さえあれば。多くの言葉を語る真摯な瞳の沈黙があれば。

登場人物

イ・ヨンイ(28歳・女)

活動的で暗い影もなく明るい性格だ。欲張りで、やりたいことはやらないと気がすまない。

幼いころからファッションに興味があり、自分のオリジナルブランドを立ち上げるのが夢だ。

ファッションデザイン科卒業後、ひとりでファッションブランドをつくりネット販売を始めたが、ひと月にせいぜい一人、二人買うか買わないかだ。それも、親戚、知人がほとんど。

服をつくる時間が必要なため、ブティックでアルバイト中。稼いだお金で服をつくる材料を買うと、残るお金はほとんどない。

とびぬけた金持ちではないが、何不自由なく育った。

キム・ジョルス(28歳・男)

大きな家で、欲しいもの食べたいものをすべて積んでおいて暮らすのが夢だ。そこで、とりあえずそんなゲームをつくるのが夢になった。

ひとりだけの空間に、望むもの、ほしいものをすべて積みあげておける、そんなゲーム。幸せな気分にしてくれるゲーム。そこで、大学はゲーム開発科に進学し、就職もゲーム会社の開発部にうかりはしたが、仕事といえば思い描いていたゲーム開発とはほど遠い雑務ばかりだ。会社の規模が小さいため、開発部所属とは名ばかり、あらゆる雑事をこなさなければならない。総務の仕事がおもな業務であり、開発部の仕事は先輩のアシストばかりで、それさえも滅多にない。

友人らと群れているときはとても騒々しく闊達だが、ひとりで過ごす時間を好み、その時間が必要なタイプ。

人といるとき、ひとりでいるときのギャップが大きい。ヨンイとは毎日のように口喧嘩をするのに、それでいてふたりは気が合う。

チ・ハヨ(28歳・女)

底抜けに明るく強く見えるが、実は恥ずかしがり屋で消極的な性格だ。まわりの人びとは気づかない。それだけ自分を隠して生きている。オーバーに笑い、オーバーに騒ぎたてる。人の嫌がることを言えない。

平凡で幸せな家庭で育ったせいか、愛されながら幸せな家庭を築くことが夢だ。

実は、夢がなんなのかよくわからないが、あえて言うなら、それが夢だ。

教育学科を卒業したが、教職に就けず、IT企業に就職した。ソリューションカンパニーの経理課。

出版社にも受かったが、ジョルスの話題についていくためIT企業を選んだ。経理ではあるが。

あらすじ

イヨンイ、キムジョルス、チハヨの三人は高校時代から大の仲良しだ。

三人はつねに一緒だが、イヨンイとキムジョルスは二人だけだといつも口喧嘩になる。ある時は二人ともやたらうまがあうのに、またいつのまにか口喧嘩になったりする。チハヨはあいだで、気苦労が絶えない。

ところが今回はすこしばかり様子が違う。ヨンイとジョルスが喧嘩をするのはいつものことなのに、まあそんなものだろうと思っていたところ、今回はそもそも口をきこうとしないのだ。口をきかないのに会うには会い、真ん中にハヨを挟んで話を伝えてくれという。真横で、すべて聴こえながらも互いに直接話そうとせず、ハヨに伝えてくれというのだ。もどかしいハヨ。

ジョルスがいっしょにチョンピョン(清平)に行こうと誘うと、ヨンイはなぜ自分に言うのかと怒りを爆発させる。実は、以前チョンピョンにいっしょに遊びに行くことにしたのに、ジョルスが当日ドタキャンしたのだった。ヨンイはそれが気にいらないようだ。ジョルスは、自分が当日ドタキャンしたことを詫び、今度こそ行こうという。この会話のプロセスを中間で伝達するハヨは、疲労困憊する。

そんななか、三人はテレビの企画で、一般人20代、30代の男女らの恋愛観、友情観を調査する番組のインタビューを受けることになる。

インタビューによって、三人はそれぞれ自分の本心を打ち明けることになるが…。

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AUDITION情報

メールアドレス ⇒  story.farm.white.tiger@gmail.com

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作曲【ジャッキー池田】

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翻訳【KANG SunJa / カン・スンジャ】PROFILE

東京生まれの在日2世。

訳書に漫画『食客』など、企画編集に『漫画嫌韓流のここがデタラメ』、SBSニュース口述翻訳

●「本音で話せばわかるって…でもねぇ、気持ちが許さない。だから、伝言して。…~だってさ。伝えてくれる友だちがいるって、幸せ。そうこうしながら再生される恋と友情。やっぱり話せばわかる。愛らしい3人の若者の物語、ご堪能あれ。」

作・作詞【白聖虎 / ペク・ソンホ】

写真提供(すべて):Smile Music Hour